🦷歯ぐきから血が出る、歯がグラグラする… それ、歯周病かもしれません
「歯みがきのとき、出血する」
「口臭が気になる」
「歯ぐきが下がってきた気がする」
「最近、歯が揺れるようになった」
これらの症状、実はすべて歯周病のサインです。
歯周病は日本人の成人の約8割がかかっていると言われる国民病。しかも、初期段階ではほとんど自覚症状がないため、気づいたときには重症化しているケースも少なくありません。
歯周病とは？
歯周病は、歯の周りにある組織（歯ぐきや骨）が、歯垢（プラーク）に含まれる細菌によって炎症を起こし、徐々に破壊されていく病気です。
進行すると、歯を支える骨（歯槽骨）が溶けて歯が抜けてしまうこともあります。
歯周病の進行と主な症状
| 進行段階 | 症状 | 特徴 |
|---|---|---|
| 健康な状態 | 引き締まった歯ぐき、出血なし | プラークの蓄積が少ない状態 |
| 歯肉炎（軽度） | 赤く腫れる、ブラッシング時に出血 | 骨へのダメージはない段階 |
| 軽度歯周炎 | 出血、歯ぐきの腫れ、口臭 | 歯周ポケットが形成され始める |
| 中等度歯周炎 | 歯が少しグラつく、歯ぐきが下がる | 骨が破壊され始める |
| 重度歯周炎 | 強い口臭、歯がぐらつく、膿が出る | 骨の大部分が失われ、抜歯の可能性も |
当院の歯周病治療の特長
✅ 丁寧な検査で「見えない進行」を発見
歯周ポケットの測定やデジタルレントゲンを活用し、症状の深さ・広がりを正確に診断します。
✅ 進行度に応じた段階的アプローチ
歯石除去から外科的処置、再生療法まで、状態に応じて最適な治療をご提案します。
✅ 再発防止のための予防ケア
治療だけで終わらせず、正しい歯みがき指導や定期的なメンテナンスで再発を防ぎます。
歯周病の治療法
| 治療法 | 内容 |
|---|---|
| スケーリング（歯石除去） | 超音波や手用器具で歯石やプラークを除去 |
| ルートプレーニング | 歯の根の表面を滑らかにして細菌の再付着を防ぐ |
| 歯周ポケット掻爬（そうは）術 | 深いポケット内部の感染組織を除去 |
| フラップ手術 | 重度の場合に歯ぐきを開いて直接クリーニング |
| 再生療法（自費診療） | 失われた骨や組織を再生する先進治療 |
当院における歯周病治療の流れ
まず、綿密な診査を行って、歯周病の実態をつかみ、原因を明確にし除去していく方法が基本となります。
初診時には、プラークの付着状態、ポケットの深さ、歯槽骨の吸収程度、歯の動揺歯肉の炎症状態、咬合状態を診査します。 それをもとに診査結果、処置内容を具体的にお話し、治療に対し理解と同意が得られた方のみ治療を開始します。
１）必要に応じて応急処置を行います。歯肉が腫れている場合の切開、排膿、かみ合わせの調整、投薬などです。
２）精密な検査をします。
３）検査をもとに歯科医師が診断し、治療計画についてご説明いたします。
４）担当歯科衛生士による歯ブラシ指導、口腔衛生指導の後、歯石の除去を行っていきます。
また必要であれば補助的清掃用具（デンタルフロス、歯間ブラシ等）の指導も行います。
５）再検査（治癒を評価します）
６）必要に応じて歯周外科処置を行います。
７）最終検査後、揺れの大きい歯はつないで固定することもあります。
８）その後、メンテナンスに入ります。
よくあるご質問
Q：歯周病は治るのですか？
→ 進行の度合いによりますが、初期〜中等度であれば改善が可能です。重度でも進行を止め、維持することはできます。
Q：口臭は歯周病が原因ですか？
→ はい。特に歯ぐきの炎症や膿による口臭は、歯周病の代表的な症状のひとつです。
Q：自覚症状がないけれど検査したほうがいいですか？
→ ぜひ一度ご相談ください。無症状のまま進行するのが歯周病の怖い点です。
歯周病を防ぐために、今できること
- 毎日の丁寧な歯みがき（歯間ブラシやフロスの活用）
- 3〜6ヶ月に1回の定期検診
- 生活習慣の見直し（喫煙・糖尿病との関連も）
歯周病は「予防」と「継続」がカギです
歯周病は、「歯が抜ける前の病気」です。
ただし、定期的なケアと正しい治療によって進行を止め、健康な状態を取り戻すことは可能です。
「最近、歯ぐきが気になる」
「昔より歯が長くなった気がする」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
